
千葉オリジナルのカップラーメンを、消費者である私達とラーメン屋さんが協力して作り上げる!この前代未聞の企画はどうやって誕生したのか?これには話せば長いいくつかの伏線があったんです。最初は実は2000年の秋にまでさかのぼります。
この年の秋、私は何か面白いことは出来ないかなと考えていたわけです(いつも考えてるんですけど)。ちょうどその頃は千葉のHPも軌道に乗ってきて、次の展開として何か面白い仕掛けはないかと思っていたんです。というのも、千葉拉麺通信は情報を発信してはいるもののあくまでもラーメンの情報や論評が中心になっていて、受け身の情報でしかないんですね。食べてみた、それでああだこうだ、といったような。これではつまらないなと思っていたんです。何か面白い事をこっちでセッティングして作り出していく、という部分がないなと思っていました。
そんなことを、親しくさせて貰っているマルバラーメンの小松氏に話をしたんです。彼も何か面白いことは出来ないかと考えている人なので(笑)二人であーでもないこーでもないと考えていたんです。そんなときに浮かんだのが「期間限定ラーメン競演」という企画でした。これは、一つのお題を決めて(秋なら秋とか)そのテーマに沿ったラーメンを複数のお店が同時期に限定メニューで出す、といったものでした。同じ時期にいくつかの千葉のラーメン店で同じテーマのラーメンが食べられる、もちろんラーメンはそれぞれの店のオリジナルの解釈から生まれたラーメンです。これは面白い!と思いました。
しかし、これは実現には至りませんでした。実際千葉の複数のお店と東京のお店も巻き込んで下準備を進めていたのですが、同時期にイレギュラーなメニューを通常営業で出すというところに難しさがありました。ご協力を申し出て下さるお店も多かったのですが、同時期に数を揃えることが出来ずに、敢えなくこの企画はこの当時ではお蔵入りになりました(その後千葉ウォーカー誌上で実現が可能になりました)。
その後私はご存じの様に、千葉ウォーカーのラーメン連載を持つようになりました。その最初の頃に、CW編集長と話をしていた中で、編集長は千葉ラーメンがないのが悔しいという話をしていました。これは千葉のご当地ラーメンがない、という話ではなくて、実はカップラーメンで以前「ウォーカーラーメン」なるカップ麺があって、角川の各ウォーカーの名前を付けたカップラーメンが東洋水産より発売されていたんです。その時に千葉ウォーカーラーメンっていうのがなかったんだそうです(笑)いつか千葉オリジナルのカップ麺が作れたら面白いな、とその時は単純に思っていました。
その後連載も好調に進み、1ページから2ページになっていきました。あのページは連載とは言え、一話完結でしたので、私は2ページになったら連載内連載をしたいと思っていました。単なるお店の紹介だけではなくて、読者を巻き込んだ、何かストーリー性ある内容が欲しいと思っていたんです。またこのHPの40万アクセスも近づいてきました。記念企画を考えないと…と思っていました。
これが、一つになってしまったんですねぇ(笑)。千葉のカップ麺を複数の店主で作ったら面白いのではないか?これをまず小松さんと実現可能か検討しました。で、なんとかやれるんじゃん?という合意を得てウォーカーに企画を提出し、いよいよ実現に向けて動き出すことになりました。実は企画段階では6軒のラーメン店の合作を考えていたんです(爆)。しかし6軒ではまとまりきらずに、結局名前を借りるだけで終わってしまう。どうせやるなら各店が一つのチームになって、きちんと開発に参加して欲しい。そう思って4軒を絞り込みました。しかし読者やHP参加者の意見も聞きたい、そう思ってアンケートを実施してその1位店にお願いをしようと決めていました。つまり4軒プラス1軒の5店主合作で行こうということです。しかし結果としては絞り込んだ4軒に入っていた必勝軒が1位になったので、4軒での合作というところに落ち着きました。
マルバの小松さんに参加して頂くのは、もちろんこの企画を最初から考えて面白がってくれたという部分もありますが、やはりそのネームバリューとカップ麺を開発した経験があるというのはアドバンテージだったと思います。必勝軒の小林さんは、若い人特に学生層のお客さんの圧倒的な支持を受けているという点、カップ麺の購買層も若い人が多いので、合致するのではと思いました。また常にスープを改良し続けている点も、いいアイディアを頂けるのではと思いました。末広家の中田さんは、このHPで1位の支持を受けているという部分と、やはり若者に人気の豚骨醤油の店であるという部分もありました。13湯麺の松井さんは、面白いことが大好きな方なので、私や小松さんと同じテンションで参加して下さるだろうという部分と、やはり明星食品で開発をされていたという経験、さらに僕を含めた他の店主が30代なのでご意見番としての役割も期待していました。今回お店を選ぶにあたって、4軒とも実力人気を兼ね備え、かつスープや麺の方向性が違った4軒を組ませたいと考えていましたので、この4軒で行こうと決めました。
まずは電話による事前交渉。そしてまず末広家さんに声をかけました。というのも絶対中田さんは固辞される難攻不落な方だと思っていたからです(笑)。たまたまマルバへ中田さんが食べに来ていたので、小松さんがチャンスとばかりに私を呼び寄せ、浦安でこの企画の概要を話しました。もちろん中田さんは「僕なんかそんなこと出来るような立場じゃないですから」と謙遜されていました。その場は考えておいて下さいと散会し、次は松井さんです。松井さんは私と小松さんそれぞれが別々にお店に行って話をしました。もちろん快諾(笑)「面白いじゃん、やろうよ!」と言って下さいました。そして次は小林さんです。まずは電話で下交渉。そして本格的に13湯麺に一緒に食べに行った時にその話を詰めました。電話で事前に承諾しては頂いていたので、松井さんと小松さんもいる場所で色々アイディアを出し合いました。実質ここからスタートしたと言えると思います。その後中田さんからも「僕でよければ」というお答えを頂いて、無事4軒の店主の皆さんの参加となったというわけです。
そしていよいよ前代未聞の無謀なプロジェクト「業界初4店主合作カップラーメン」という夢のような企画が始まったのです…。
