第13話:第3回カップ試作品チェック


 この日はまず先日撮影したスチールのチェックから始まりました。パッケージデザインも完成に近づくものの、肝心のカップラーメンの方は仕上がりません。どうしても店主達の作ったオリジナルとメーカーの作ったカップラーメンに隔たりがあるんです。

 「カップとオリジナルが同じであるはずはないんですよ。ただオリジナルはラーメンの中で最高のものを、カップはカップの中で最高のものを目指せばいいんです」と小松氏。どうしてもオリジナルを再現しようとするメーカーのプライドと、カッ

プにはカップのオリジナリティを求める店主。一つのカップラーメンを作るために両者の真剣勝負は続きます。

 この日メーカーが持ってきた試作品は前回の改良版。インパクトを加えるという意味で塩分や胡椒なども多めに加わったタイプ。それを試食する店主達。「麺は大分よくなってきたね」「具も面白いんじゃないですか」「問題はスープ、かな」スープに足りないものはインパクト。スープに余計なものは香り。なんの香りかは分からないのですが、店主達の鼻につく香りがあるのです。

「俺、この臭いがすごく気になるんですよ。ラーメンでもそうだけど、最初に出てきたときの香りって、食欲をそそるような香りでないと。この蓋を開けた瞬間、スープから来る香りがどうにもダメなんですよ。」小林氏は特に納得が行かない様子。

 その後、店主達は緊急会議を開きました。このままではこの状態でカップラーメンが仕上がってしまうのではないか。。。これは開発の現場まで足を運ぶ必要があるのではないか。実際に調合から参加した方が納得の行く物が出来るのではないか。その結果、いよいよ開発現場に乗り込むことになったのです。