13湯麺@元山「元祖とんみん」400円

 「13湯麺」と書いて「かずさんとんみん」と読む。私にとってホームのような店である。店主の松井一之さんは明星食品で麺の開発をしていた人物で、13年目に独立して「13湯麺」を開業した。亀有でスタートしてその後五香に移転し、数年前からは製麺所だった場所を改装して営業を続けている。一見入って大丈夫なのか?という雰囲気を醸し出しているが、一見さんもウェルカムな店だ。

 私が2000年に千葉拉麺通信を立ち上げて、千葉のラーメンを盛り上げようとしている時に常に力になってくれたのは松井さんだった。あの「千葉拉麺四天王」も松井さんがいなければまとまらなかったに違いない。それからラーメンイベントのはしりとも言うべき、大晦日の年越しラーメンイベントも十年間一緒にやりきった。そういう意味では、年齢的にも業界的にも大先輩であるのだが、私の中では同志というか盟友に近い存在が松井さんであり13湯麺なのだ。

 具が乗っておらず麺とスープだけの「湯麺」をはじめて食べたときには正直驚いた。古いラーメン好きならば渋谷にあった「チャーリーハウス」を覚えていると思うが、松井氏は明星食品時代に食べたチャーリーハウスの麺と具を分けて提供していたスタイルに刺激を受けて、このかけラーメンを看板メニューにしたという。おそらくこれを「湯麺(とんみん)」という名前にしたのもチャーリーハウスの受け売りだろう。丸鶏だけで取ったシンプルなスープに、麺の達人の打つ自家製麺。秘伝の醤油ダレに地元松戸産のネギ。過不足なく、余計なものをはぎ取った一杯はいつ食べても感動する。13湯麺の「湯麺」があったから、私は「ラーマガ」でかけラーメンの限定企画「NAKED」をやろうと思ったのだ。

 昔から嫌なことはしない、やりたくないときはやらない、というある意味我が儘な人生を送ってきた松井氏。だからこの店は不定休。いつやっているかは分からない。リオのカーニバルがある時は数ヶ月休んでブラジルに行ってしまう。SNSなどでの情報発信もないので振られてしまうことも多い。それでもぜひチャンスをみて一度は食べて欲しいと思う一杯、体感して欲しいと思う店なのだ。


13湯麺
松戸市五香5-1-1
12:00頃〜20:00頃※不定
不定休
新京成線「元山」駅より徒歩10分

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