第1回:花キッチン(永田)

黒酢とゴマが香る二層のソースで楽しむ新感覚の冷やし中華

やし中華がどうしても好きになれない私は、夏になると汗をかきながら熱いラーメンをすすっている。それはそれで格別のうまさがあるものだが、正直なぜ自分はこんな暑い中で熱々のラーメンを食べているのか?と自問自答していることもしばしばある。しかし、今年はこのメニューのおかげで涼しく過ごすことが出来そうだ。

 大網にある「花キッチン」は、自宅のリビングと庭がそのままお店になっている、普通のラーメン店とは違った異空間。ご主人のご家族だけでやっているので、友人の家に招か
れたような温かさがある店だ。そこでこの夏に登場したメニューが「冷麺〜バンバンジー風」。少し固めに茹で上げられた麺の上に臭みのない鶏肉や野菜などの具が乗せられている。

 そこに特製のバンバンジーソースをかけて食べる。麺をすするとゴマの香りがふわっと立ち、黒酢の酸味が追いかけてくる。その秘密は2層になったソース。2つの味を混ぜな
いことで、ゴマ独特の風味を消すことなく感じさせているのだ。

 また下の層に隠れているソースは健康にもいいといわれる中国黒酢と醤油をベースにした味わい。クセのあるイメージの中国黒酢だが、数ある中でも日本人の味覚に合う「鎮江
香醋」をチョイス。中華街で長く仕事をしていたご主人だからこそのバランス。ショウガのみじん切りが爽やかな後味を演出している。

 前半はゴマと黒酢の味わいをそれぞれ楽しみながら、そして後半戦はちょっとワイルドにかき混ぜて一体感を楽しもう。そして締めにはこの店のお嬢さん手作りのシャーベット。花いっぱいのテラス席で初夏の潮風を感じながら、あるいはリビングでお店の方と語らいながら。自分なりのスタイルで楽しんで欲しい。