第13回:四畳半生粋(浦安) |
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池袋の人気店が浦安駅前に立ち上げた秋刀魚が香る「四畳半」 秋刀魚は焼いて醤油で食べるものである。と、そう簡単に決めつけてはいけない。まずは浦安にオープンした「四畳半生粋」のラーメンを食べてほしい。その先入観は必ずや打ち砕かれるはずである。 様々な食材を駆使して味を構築していくラーメンの世界において、サンマもまた例外ではなく、「麺屋武蔵」(東京・新宿)がサンマ煮干しをスープに採用して衝撃を与えてから、これまでラーメンのダシ素材としてサンマ煮干しやサンマ節を使用してきた店も少なくない。しかし池袋の「生粋」はこれまでの店とは違い、焼いたサンマをうま味の要素として使用して一躍話題の店となった。つまり「生粋」のラーメンは、あの焼きサンマの風味やうま味が活かされた味になっているのだ。千葉県千倉産のサンマをこんがりと塩焼きして、たまり醤油にワインや紹興酒などで作られた醤油ダレと合わせる。この大胆かつ斬新なアプローチは、懐石料理や精進料理など和食の世界で腕をならした職人の店主だからこそ、一杯のラーメンとして成立し得たのである。具として使用するネギは埼玉県豊里町産の深谷ネギ、海苔は千葉県富津産の網元より直送と、素材選びにも職人ならではのこだわりが見られる。ベースとなるスープには豚の胴ガラと比内地鶏の丸鶏が入り、どっしりとした層のあるうま味でこの大胆なラーメンの土台を支える。 そして雑居ビルの階段下にある手狭なスペースが、この独創的な一杯を味わう場所として選ばれた。あえて「四畳半」と店名に掲げるほどの狭い場所を逆手に、シックでお洒落にまとめあげ、今までにはない食事空間に仕上げた。唯一無二の味を堪能するには持ってこいの舞台といえるだろう。千葉で一番お洒落な「四畳半」で楽しむ、サンマの香り豊かなラーメン。新しいラーメンのスタイルだ。 |
