第17回:にかいや(南柏)

二階にあるラーメン店で独学から生み出された存在感ある麺を味わう

階にあるから「にかいや」。これ以上ないシンプルなネーミングの新店が南柏に今年開店した。新店といっても店主の中里さんは、15年前から同じ場所でパスタ店を営んでいた方なので、パスタ店からラーメン店へのリニューアルオープンといった方が正しいのかもしれない。

 ラーメン二郎に少なからず影響を受けたというラーメンは、見た目などは確かによく似ているが、その味はオリジナルの味。都内の某有名洋食店などで修業経験を持つ店主は、洋食のスープの取り方にヒントを得て、ラーメンのスープの作り方を考案したのだという。鶏ガラやトンコツに野菜を合わせたスープは、さらっとしつつもうま味を十分に持っていて、醤油の味もキリッと立たせている。そして隠し味として赤ワインを入れることで、程良い酸味と香りを加えている。表面には背脂も浮いているがしつこさを感じさせないバランスになっている。そしてその上にはモヤシやキャベツの野菜、刻んだニンニクなどが乗る。これらのトッピング類は無料で増量が出来るというのはうれしい。

 しかしこのラーメンで一番注目すべきなのは「麺」だろう。パスタ店を営んでいただけあって、やはり麺にはこだわりを持っている。加水率高めの太ストレート麺は、コシがしっかりした存在感のある麺。開店当初はもっとパスタ感が強く、スープとの相性が今一つに感じたが、かん水の使用量を落とし2日間熟成させることで、食感にも改良を加えたという。その食感はよりラーメンに近くなり、スープも絡みやすくなった。密度の高いどっしりとした麺なので、その心地よい歯ごたえを感じて欲しい。よりこの麺の食感を楽しみたいなら、麺を水で締めたつけめんがおすすめだ。ポン酢の効いたつけだれも新鮮な味わいだ。

 パスタ店の面影残るテーブル席でゆったりと麺の美味しさを楽しむ、これも新しいラーメンスタイルだ。