第26回:必勝軒(津田沼)

開業して五年の間行列が切れることない名店の凄い「麺」

田沼南口に出来る行列。この行列が最初に出来たのは今から5年前のことだった。その行列の先にある店の名は「津田沼必勝軒」。2000年秋にオープンしたこの店は、オープンしたその日から行列を作り、それ以来行列が途切れたことがないという、千葉を代表する伝説の超人気店である。

 店の前に今日も出来る長い列。一杯のラーメンを求めて出来るその行列の先には、にこやかに客に声をかけながらラーメンを作る店主、小林さんの姿がある。小林さんは5年間、毎日笑顔でラーメンを作り続けてきた。しかし毎日ラーメン作りに苦悩し、毎日挑戦しつづけてきた5年間だと小林さんは振り返る。

 たしかに必勝軒の味はこの5年間でずいぶんと進化、変化している。それは現状維持を良しとしない、研究熱心な小林さんの気持ちの表れなのだろう。曜日ごとにスープの味をガラリと変えているのも、毎日来るお客さんが飽きないようにと、小林さんが提案する新しいラーメン屋のスタイルなのだ。

 さらに今年5月からはメニューも一新した。サイドメニューに加わった生玉子はもりそばと一緒に楽しむのがおすすめ。瑞々しい打ち立ての自家製太麺を、動物系と魚介系の旨味十分のつけダレにくぐらせて食べる従来の食べ方ももちろん美味しいのだが、溶いた生玉子に醤油を一垂らしして麺と一緒に食べると、つけダレでは感じられなかった麺の新たな旨さと出会うことが出来る。

 「麺だけを食べて旨い麺を作れ」敬愛する師匠、東池袋大勝軒山岸一雄氏の教えを守り、日々研究を重ねてきた麺は、今や県内屈指の麺といわれる出来映え。その麺の凄さをストレートに味わえるスタイルがこの生玉子つけ麺。この麺を食べずして千葉のラーメンは語れない。