木更津の人気店「ブタソバ屋」が今年2月にリニューアルし、無化調の煮干しラーメン店にシフトした。9ヶ月の放置プレイの後ようやくの訪問に「やっと来てくれましたね」とは店主の太田和氏。「渡なべ」「せたが屋」などの人気店で経験を積んできた人物で、2011年に「麺や七彩」にいた弟と共に独立して「自家製麺ばくばく」を立ち上げた。現在は弟が「ばくばく」兄が「マルタイ」をやっている。マルタイは◯に太の字なので、苗字から取った店名なのだろう。
取り敢えず店のイチオシと思われる「背脂のこく煮干らぁめん」(730円)を。スープ自体は煮干しをふんだんに使用した、粘度もなく軽めながらも煮干しの旨味がしっかりと感じられるもの。そこに上質の甘味ある背脂がビッシリと浮いた設計は、どことなく新潟燕三条系を彷彿とさせるが、塩度は想像以上に低めで食べやすい。内麦を使った自家製太麺は手揉みがしてあり口の中で軽く踊る。背脂をまとった麺がまた良いのだなぁ。ラーメンフリークに向いて振り切るよりも、木更津の人たちが普段使い出来る程よいバランスの背脂煮干し系、という方向性が実に良い。
引き出しも多く経験豊富な太田和氏だからこその完成度。この店を新店と呼ぶのはどうかと思うが、木更津に新たな名店が誕生したということは間違いない。もっと早くに来れば良かった。
千葉房総 麺のマルタイ
木更津市東太田1-9-30
11:00〜15:00,18:00〜22:00
水曜定休
JR線「祗園」駅より徒歩20分
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