2016年のラーメン食べ納めは本千葉の末広家で。ラーメン食べ歩きを始めた当初、それまで豚骨や背脂ばかり食べ歩いていた私が家系にどっぷりハマったのは末広家の前身である中野家に出会ったから。そして都内ではなく千葉に目を向けるようになったのもこの店のラーメンを食べたのが切っ掛けだ。中野家を食べなければもしかしたらこの千葉拉麺通信も無かったかも知れない。店主の中田唱義さんは千葉のラーメン界を共に盛り上げてきた同志でもある。そういう意味でもこの店は私の原点の店であり、特別な存在なのだ。
家系御三家の一角である本牧家出身らしく、スープとタレ、そして鶏油が一体になり乳化したスタイルのラーメン。背ガラのフレッシュな旨味とゲンコツの深い味わいの絶妙なバランスが末広家の特筆すべき点だが、夜の時間帯のしっかりとしたボディのスープが実に美味い。この日は最近食べた中でもかなり良かった。そしてサウスポーの中田さんが平ざるで器用に上げる酒井製麺の麺の茹で加減。私の中での家系の基準は間違いなく末広家なのだなとあらためて実感した食べ納めの一杯。私にしては珍しくスープまで完飲してしまった。
今、末広家の厨房で中田さんの隣にいる若手。彼は中田さんの長男である。初めて会った時はまだ幼稚園児だった彼が、高校野球を頑張っていた彼が、今では立派な青年になって父親をサポートしている。いずれは自分の味で店を開きたいと夢を語るが、親父の味を継いで欲しいなぁとも思ったりしている自分がいる。
横浜ラーメン 末広家
千葉市中央区末広1-15-7
11:00~15:00,18:00~21:00/土11:00~15:00
日祝定休
JR線「本千葉」駅より徒歩7分
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