創業は1998年と、四半世紀の歴史を持つ店へ超絶久々の訪問。開業当時は千葉初となる「パシオ系」の店として人気を博し、私も夜な夜な通ったものだ。その後、当時の雑誌連載やムック、テレビ番組などで何度も取材もさせて頂くなど、個人的にも思い入れの深い店でもある。
移り変わりの激しいラーメン業界で25年続くというのは凄いこと。それこそ20年近く振りに伺ったが、ファサードや店内の雰囲気、メニュー構成、そして店主の佐藤さんまで、本当にあの頃のまま何も変わっていないことに驚く。タイムスリップしたのではないかと思うほどで、一気にラーメンの食べ歩きを始めた頃の思いがよみがえってくる。
「本場中華麺店」という文言といい、どことなく遠くに『光麺』をイメージさせるメニュー構成。頼むのは昔も今も変わらず「塩とんこつ」「担々麺」「鉄鍋餃子」「杏仁豆腐」。時々担々麺には排骨を乗せたものだが、もちろん今も排骨は健在だ。
豚骨と言えども豚骨らしさはなく、サラリとしつつ旨味のある白湯に加水高めの中太縮れ麺の組み合わせは、意外にありそうでないもの。今食べても古さを感じないというのは素晴らしい。担々麺も程良い胡麻感と辛味、酸味がバランス良い、食べ手を選ばない味わい。棒状の鉄鍋餃子も熱々で変わらぬ味わい。
時代の変化によってメニューや店名を変えていく店も少なくない中で、四半世紀変わらずに続けていられるのは、当初のメニューや店作りに間違いが無かったということ。流行り廃りに振り回されることなく、普遍的な美味しさを求めていたことの現れなのだろう。あらためてこの店の凄さを感じると共に、これからも長く地元に愛されるお店であることを願う。
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