2024年11月、船橋駅南口の『戯拉戯拉』が本日油そば専門店にリニューアル。店の名前は『油カダブラ』。これに伴い西船橋『竈の番人外伝』が『戯拉戯拉』にブランドチェンジして、ついに『麺屋あらき』と『竈の番人』の屋号と、あの濃厚豚骨魚介のラーメンは無くなった。一つの時代が終わったような気分でなんだか寂しいな。
今回のリブランディング最大の理由は高騰する原価抑制。コロナ禍以降、特に乾物の値上げが凄まじく、麺屋あらきの場合は創業時の20年前と比べると原価が4倍以上に上がっているという。だからと言って売価をそこまで上げることは出来ない。乾物を減らして味を落とすくらいならば封印する。それはそれで一つの戦い方なのだろうとも思う。
『油カダブラ』の「油そば」は、一般的な油そばとは異なる豚骨魚介味。大量の煮干しや魚節をふんだんに使ったスープは、これは『竈の番人』と同じレシピで作られたもの。そこにオマール海老とカメリアラードで作ったオリジナルの香味油が一体となり、全粒粉を配合した自家製太麺と絡み合う。他にも背脂バージョンや辛油、カレーなどのバリエーションも豊富だ。
一般的な油そばは油とタレで味付けをするが、『油カダブラ』の「油そば」は豚骨魚介スープがタレのように入っている。これによって今までの油そばにはないインパクトと、味の深みを出すことが可能となった。油そばにすることで従来の味はキープしつつもスープの使用量はラーメンのおよそ1/10となった。原価を抑えたいという理由から斬新な油そばが生まれたのだ。
油そばはこれまでバリエーションに乏しかったのは事実。濃厚なスープとオリジナルの油を使うという、ラーメン店主ならではのアプローチ。昨今の油そばブームの中で、この個性的な油そばがどこまで受け入れられるか注目したい。
油カダブラ
船橋市本町4-41-29
11:00〜15:30,17:00〜21:00
日曜定休(不定休あり)
JR線・東武アーバンパークライン「船橋」駅より徒歩2分、京成線「京成船橋」駅より徒歩1分
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