昭和52(1977)年、柏に創業。千葉でいち早く永福大勝軒系の煮干醤油ラーメンを出した嚆矢が、2021年6月に40年の時を経て、2号店を松戸駅西口にオープンした。
松戸駅の東口には長年大勝の店長を務めた方が独立した「中華そば まる㐂」があるが、20年も愛されている店であり、東口と西口なので商圏も被らず棲み分けが出来そうな予感。
大勝は資本が変わったか何かで、味などやや心配もしていたが、結論から言えば杞憂に終わった。それはもう食べる前から厨房の動きを見ただけで分かる。スープを柄杓で掬って寸胴へ落とす時の真剣な眼差し。絶対に美味しいラーメンが出てくるサインだ。
大勝は永福大勝軒同様に麺の量が多いので「ラーメン(小)」というメニュー名でありながらも、通常のお店の普通サイズ。残念ながら、柏の大勝自体をもう十年以上食べておらず、移転移管後も当然食べていないので、単純な比較は出来ないのだが、イメージよりも丼表面のラードの張りが薄い印象を受けた。その分、熱さが和らいでスープ本来の旨味を感じやすいような。煮干のえぐみもギリギリを攻めた感じで、食べやすくとてもバランスが良い。
麺は本家草村商店の縮れ麺。やはりこの麺だとホッとするというか、このスープとの親和性が高く収まりが良い。ホロリと崩れるチャーシューに、メンマ増しかと思うほどのメンマ。具材一つ一つにも存在感がある。半世紀近く愛される味にはやはり理由があるのだ。
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