大網街道赤井交差点近く『らーめん神月』が2022年11月に新たなメニューと屋号でリニューアル。店頭では店名を連呼するオリジナルソングが流れているが、この曲の作者である『世界のユイ様』なる人はどうやら大のラーメンフリークのようで、本サイトや拙書なども見て下さっている様子。なんだか気恥ずかしいぞ。
「平成大衆ラーメン」を謳うラーメンが看板メニュー。店主の青春時代に食べたラーメン(とん太、元氣一杯、なりたけ)をリスペクトってだけで、古参の千葉ラーメンフリーク的にはテンションが軽く上がるだろう。店内にマンガが置かれているあたりもノスタルジックだが、卓上には注文用のタブレットが置かれているあたりは実に今時っぽく、平成ノスタルジーとのギャップを感じさせる。
白濁したライトな豚骨スープに背脂、低加水の麺にモヤシ。たしかに上述したような懐かしのラーメンのモチーフがあちらこちらに感じられ、なんとなくニコニコしてしまう。これで690円、全然アリじゃないだろうか。ラーメンってこんなもんだったよね、これはこれでアリだよね的な。個人的には世代的なことも含めてかなり好みだ。
「ラーメン1,000円の壁」問題は、料理としてもレストランとしてもさらに高みを目指して1,500円や2,000円を目指す道と、安くて美味しい庶民の味を再設計する道があるが、この店は明らかに後者を目指しているお店。どちらの道もあって然るべきで、そうなることでラーメンという料理の幅や選択肢が広がると思うのだが、やはり今現在の一般消費者のマジョリティは間違いなく後者だと思うので、この戦略がビジネス的には正解なのだろう。などと真面目に考えながら店を出たが、再びテーマソングが聴こえて来て脳内でリフレイン。
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