2021年12月オープン。熊本県益城町の老舗製麺所『富喜製麺所』の看板を掲げるラーメン店が、なぜか千葉栄町『スパゲッティーのパンチョ』跡地に登場。店の前には富喜製麺所の番重が積まれており、暖簾には「明治三十五年創業」の文字。当初は『村上製麺所』として創業し、昭和47年に『富喜製麺所』となったのだそうだ。
こちらは直営ではなくFC的な店なのだと推察するが、熊本の富喜製麺所に併設の直営店も昨年オープンしたばかり。今年に入ってからいくつか富喜製麺所の麺を使った店がオープンするなど、なかなかスピーディーかつ精力的な展開をみせている。
店内は変則的なL字の空間で、カウンターのみ10席ほどで入口に券売機。お昼時ということもあり、常に数名待ち客がこぼれている。20代と思しき女性スタッフが二人で回していて、来る客来る客に「少しお時間かかりますが良いですか」と尋ねている。ほとんどの客がつけ麺オーダーだと、まぁなかなか回らないよなぁ。
メニューはつけ麺、中華そば、まぜそばで、つけ麺とまぜそばで同じ麺を使用している。中華そばの麺はゆめちから、キタノカオリ、きたほなみなど国産小麦をブレンド。お店の一押しはつけ麺のようだが、中華そばをオーダー。注文時に背脂の有無を聞かれたので有でお願いする。
スープは鶏ガラ清湯の軽めのもので、旨味や味を決めているのはタレと油。煮干や鰹がメインで魚粉もたっぷりのザラつくテクスチャーのスープに煮干油。麺はやや硬めに茹で上げたストレート麺。薄く切られたチャーシューは型崩れしていて、ビジュアル的に勿体無い気がした。屋号の入った丼は熊本の直営店と同じものを使っていた。
スープよりもタレ油が主導する組み立てで、ひと昔前の魚粉系ラーメンを彷彿とさせる、どこか懐かしい味わいがする甘い魚介ラーメンだった。悪いラーメンだとは思わないが、この立地で果たして刺さるかどうか。
らぁ麺屋 富喜製麺所
千葉市中央区栄町16-1
11:00~15:00,17:00~22:00
水曜定休
千葉都市モノレール線「栄町」駅より徒歩2分
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