麺や 空と大地(八千代台)

 八千代台という場所にはラーメン以外で来た事がない気がする。味噌の名店「パンケ」を食べに来たのが最初だろうか。以前、この街にプロデュース店があったこともあり、近隣の中華屋さんやラーメン店を調査がてら食べ歩いたのも懐かしい。そして今回ももちろんラーメン目的。いまだにユアエルムの中に入った事がない。
 八千代台駅西口ロータリーから線路沿いを南下する形で歩いて5分。踏切の先あたりに佇む一軒家の壁面には大きく店名が描かれているので、迷う事はまずないだろう。近隣にはコインパーキングも点在しているので、車でのアクセスも困ることはない。こちらは2020年3月にオープンした新店だ。
 ウッディで可愛らしさもある作りの店内。厨房に面する形のストレートカウンターにテーブル席は、しっかりと間引きがされている。店入り口にはアルコール消毒も。券売機のメニューは「煮干しそば」と「トマトラーメン」の二枚看板。通常ならば煮干しそばを食べるところなのだろうが、最近「リコピンリッチ」にハマっている身としては、迷う事なくトマト一択。チーズの有無?聞くまでもなくチーズ入り。
 動物系素材、化学調味料不使用のスープは魚介の乾物が使われているのかな。ベースのトマトソースがしっかりと作られているので、旨味も十分で物足りなさはまったくない。ホールトマトでコクを出し、フレッシュトマトでトマトらしい酸味も加えてバランス良く表現出来ている。ソースとスープを小鍋で合わせているので、しっかりと味が馴染んで温度もキープ。卓上にあるタバスコやオリーブオイルが合うのは言うまでもない。
 チーズはいわゆるとろけるチーズと粉チーズ。粉チーズの下には薄い肉が敷かれていた。全体の調味が強いので燻香は感じなかったが、チャーシューではなくパストラミかな。味わい的には牛ではなく豚だろう。緑の野菜はバジルではなくホウレンソウ。ただ、ハーブ香はするのでソースかスープに入っているか、ハーブソルトを使っているのかも知れない。麺は山田食品の全粒粉麺で、麺量は150〜160gあたりか。スープとの相性は悪くなく美味しい麺だと思うし、他のメニューとの兼ね合いもあるのかも知れないが、もっとこのスープに合った麺があるはずだ。
 イタリアンのアプローチを取りつつ、ギリギリラーメンに引っかかっているバランス。店主の出自は知らないが、ラーメン以外の料理経験がある人が作っているのが分かる一杯だった。次回は煮干しを食べに来よう。

麺や 空と大地
八千代市八千代台西3-1-15
11:00~14:00(LO13:45),18:00~20:00(LO19:45)
水曜定休
京成線「八千代台」駅より徒歩5分

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