2022年8月オープン。千葉の人気店『らーめん福たけ』による新業態。山木三差路にあった『らーめん福たけ』→『福田中華そば』からの業態変更。家からも近いしどこかのタイミングで行ければと思っていたが、過日の『大つけ麺博』で久々に店主の福田さんとお会いして、毎日ラーメンショップの現場に入っていると聞き、近々の訪問を約束していたので早速行ってみた。
昨今、ラーメンショップをリスペクトやオマージュした店舗が増え、「ラーショ」が一つのジャンルになりつつあるが、こちらもいわゆるフランチャイズチェーンの「ラーメンショップ」とはまったく関係がない、福たけのオリジナルというかラーメンショップリスペクトブランドで、もちろん商標は『ラーメンショップ◯化』にて確認申請済。ちなみに化は化学調味料の化ではなく、浅草開化楼の化から取っているとのこと。
何をもってラーメンショップと言うか。これは家系同様人それぞれに答えがあるのだろうと思う。福田さんの作るラーメンショップは、ゲンコツを丁寧に炊いた軽めの白濁スープに優しめのアタリのカエシ。スープの上に浮かぶきめ細かな背脂の層。麺は浅草開化楼の中細縮れ麺。ほろほろに崩れるチャーシューと、ワカメ、海苔、ネギ。価格は近隣のラーメンショップに合わせて650円にしたという。
果たしてこのラーメンはラーメンショップなのか。これは食べた人によって答えは違うのだろう。豚骨ラーメンではないし醤油ラーメンでもない。豚骨醤油でもないしもちろん家系でもない。私が知るボキャブラリーの中で一番近いのは、やはりラーメンショップ。言葉を選ばずに言うならば、丁寧に作ったラーメンショップ。福田さんも僕も今は無き51号の「ラーメンねもと」が好きということもあり、僕にとってはしっかりとその思いは伝わるラーメンだった。
肉片が大きく素材の存在感ある手包み餃子は、福田中華そば時代と同じかな。この餃子だけで専門店が出来るのではというクオリティ。お腹に余裕があるならとオススメされたチャーハンも、ふんわりしっとり系の仕上がりで塩味も強くなく、ラーメンと食べるために作られたチャーハン。サイドメニューも完璧なのはさすが。
ラーメン1,000円の壁問題に対して、私は1,000円という価格が一番中途半端であり、その壁を軽々と越えていくか、思い切り潜るかの二択だと確信しているのだが、福田さんも同じ考えでこのブランドは思い切り潜るブランドとして考えたのだという。さすがお見事な商品とパッケージだった。厳選素材がどうちゃらこうちゃらというラーメン店ばかりの中で、こういうスタンスのラーメン店はもっと増えていいと思うし、結局はこういう店がラヲタやグルメではない一般大衆の支持を受けるのだ。
ラーメンショップ◯化 市原山木店
市原市市原256-2
10:00〜20:00／月10:00〜15:00
火曜定休
JR内房線「八幡宿」駅より徒歩20分
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