2007年開業。『新中野武蔵家』系の『武蔵家西千葉店』の店長が、2019年に店舗を買い取り独立して『裏武蔵家』としてリニューアル。『新中野武蔵家』系では屋号が違っていても、実質独立している店はほとんどないのが実情だが、こちらは京都の『麺家あくた川』同様に真の独立店となる。
従来より裏メニューとして出していた「裏むさ」を看板メニューに据えて、従来通りの家系ラーメンも提供しているが、やはりこちらで食べるべきは裏むさだろう。スープは濃厚ながらもそこまで粘度は高くなく、サラトロなテクスチャー。そこに裏むさオリジナルのカエシが合わせられるのだが、醤油本来の味わいと香りを生かしたカエシになっているので化調のガツン感はなく、代わりに醤油やスープ本来の旨味や香りが感じられるる。さらに数種類の鶏油と背脂を合わせた黄金鶏油が香りとコクを与える。武蔵家のラーメンを素材を選び直してアップデートさせたスープ。裏武蔵家の個性はこのスープにある。
麺は酒井製麺で、ノーマルでもしっかり茹できっているのが良いな。海苔は通常の海苔のほかに、風味豊かな有明産の海苔も別添で追加出来る。個人的にはこの海苔はスープに溶けやすく、ラーメンには不向きと思うのだが、美味しい海苔なので軽くスープに浸して食べるのがオススメ。ほうれん草は国産の生を使っているので、食感や風味がしっかりある。
一般的な家系ラーメンと比べると、裏武蔵家のラーメンはより洗練されたというか、精度を高めようという意識が感じられる味わいで、人によっては物足りない人もいるかも知れない。何をもって家系らしいと感じるかは人それぞれだが、個人的には好きなタイプの家系ラーメンだ。
あとはやはり営業。この店は2階もあるのだが、誘導や調理オペレーションなども乱れることなく。調理スピードやキビキビとした接客も素晴らしい。無駄な動きをしている人が一人もいないのも心地良い。味以外の部分もしっかり出来ている良いお店だと思う。
横浜ラーメン 裏武蔵家 西千葉本店
千葉市中央区春日2-19-9
11:00~16:00,17:00〜21:30
火曜定休
JR総武線「西千葉」駅より徒歩1分
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